10.22(金)より
アップリンク吉祥寺ほかにて
公開!

COMMENT

運命。という言葉が頭から離れなかった。
運命に従うことも、運命に抗うことも。
どちらも正解、不正解ということではないけれど…
何を信じ、何を大切にし、どう生きていくのか。
それが自分が決めたことならば誰のせいにもしたくない。
だからこそ、自分の人生は自分で決めたい。
そして、自分も周りの人も幸せにしたい。
心からそう感じる作品に出逢えました。
剛力彩芽 (女優)
この時代を抉る
芥川は、物語を作る際に映像をより意識した作家である。描写の緻密さと鮮明さは、それを物語る。
それゆえに、映像化は、容易でもあり難解でもあり、またスリリングでもある。
〈死神〉は、芥川の〈もう一つの絶筆〉「歯車」の壮絶な末尾の一文をも想起させる。
映画「二人小町」は、芥川ワールドに新たな切り口を付加し、この時代を抉る。
宮坂 覺 (近代日本文学研究者/フェリス女学院大学名誉教授)
文豪、芥川龍之介の妖しくも哀しく、そして滑稽な怪奇譚が現代の香港に転生。
極彩色のネオンの海を漂う回遊魚の如く、ふたりの女とひとりの死神が織りなす愛と幻想溢れる摩訶不思議な世界を体感する事により、自らの記憶に刻まれた香港の風景、匂い、言葉が映像美と共に甦り、私の心は“小町”たちの様にざわつきゆれた。
あの懐かしかった頃の香港に戻りたい、そう思い起こしてくれた時間に多謝。
中田圭 (映画監督)
夢の中で見た夢物語みたいな映画だ。
今は厳しい香港の裏町通りを一本二本入って行くならご用心。
同姓同名の美女は貴女かもしれない。
私?私は、死神が差している奇妙な形の傘がコウモリの羽根だと気付くのに時間はかからなかったよ。
思えば、世界中がホラーみたいになった遠因もコウモリだったな。
度肝を抜くファースト・カットから手持ち撮影による不安感の表現まで、
曽根剛監督の美意識がキラキラと息づいている。
マトリョーシカを裏返した世界を堪能したら、
ロンドン橋が落ちる前にお家に帰らなきゃ。
なぁに、二人の小町にはまた何処かで逢えるさ。
岡村洋一 (俳優&DJ)
日本のみなさん、ハンナです。
映画『二人小町』に出演させていただきとても嬉しかったです!
この映画はもう2年前に撮影しましたが、あの時の光景はまだ覚えています。
撮影時間は1週間と時間も限られ、小町もすごく複雑な役柄で、今回はとても挑戦的な演出でした。
小町を精一杯演じさせて頂きましたので、ぜひみなさん映画『二人小町』を楽しみに待っていてください!
ハンナ・チャン
王役の和泉素行です。香港に来て16年がたちます。
今、香港は急激に変化しています。移民が増え、香港の人口は徐々に減少しています。香港らしさはいつまで保たれるのか、不安になることがあります。激変激動しているこの香港という舞台で、芥川龍之介さんの人間の本質性に迫った不朽の名作を原案にしたこの作品が撮影されたということは非常に意味のあることだと思っています。自分もその一員として参加できたことを非常に嬉しく思います。
この作品が人々の心を豊かにし、香港らしさ、香港の美しさを人々へ語り継いでいくきっかけにもなればと願っています。
SOKO 和泉素行
広東語が大好きな私は、全編広東語の日本映画を見るのをとても楽しみにしています。
監督と私の間には通訳が入ってくれていたことを今でも覚えています。
このことで演技により注意を払うようになりました。
監督が広東語をあまり分からなかったとしても、私の演技を通してメッセージを感じ取ってくれたと思います。
最後に、この映画が成功を収め、近い将来香港で上映されることを願っています。
ベン・サー

MOVIE

INTRODUCTION

日本・香港合作
芥川龍之介の戯曲が香港を舞台に大胆に甦る!
物語の中核を担う”二人の小町”を演じるのは、ハンナ・チャンとエリズ・ラオ。
ハンナ・チャンは、ルイス・クーとトニー・ジャーの共演で話題を集めたアクション大作『SPL 狼たちの処刑台』(17)で主人公の娘役を演じ注目された気鋭の女優。親日家で日本語も理解し、日本人クリエイターとの交流も多い。2019年のカンヌ国際映画祭に招待された吉開菜央監督『Grand Bouquet』では花を吐く女性を演じ、日本でも話題を集めた。エリズ・ラオはマカオ在住のモデルで、今回香港で行われた本作のオーディションにてもう一人の小町役を射止めた。
二人の小町の運命を握る”死神”を演じたのは、香港をベースに芸能活動を行う日本人のSOKO 和泉素行。本作が招待された第20回ミラノ国際映画祭では主演男優賞にノミネートされた。
またハンナ・チャン演じる小町の職場の上司・黄には『パシフィック・リム: アップライジング』(18)で新田真剣佑と共にイェーガーのパイロットを演じた、香港出身の国際派俳優ウェスリー・ウォンや、特別出演として香港で活躍する歌手・女優のジョシー・ホーも参加。ジョシーは三池崇史監督『DEAD OR ALIVE FINAL』(2002)ではヒロインに抜擢され哀川翔と共演するなど、日本とも縁が深い。また日本からは『カメラを止めるな!』主演の濱津隆之が友情出演している。そしてメガホンをとったのは『カメラを止めるな!』で撮影監督を務めた曽根剛。監督としての実績も多く、本作では監督と撮影を同時に担っている。
『二人小町』は撮影から2年を経て、数々の海外の映画祭での受賞さらに台湾や香港での上映も間近に控え、いよいよ日本での初公開となる。

STORY

同姓同名の女性に恋した死神の摩訶不思議な愛の物語ダーク・ファンタジック・ラブストーリー

香港の街で暮らす同姓同名で同い年の二人の女性。
ともに小町という名前を持つ二人は片や一流企業のキャリアウーマン、もう一方はモデル志望の食堂のアルバイト。
仕事やライフスタイルは異なるが仲の良い友人同士だった。

競争の激しい一流企業勤めの小町の支えとなっているのは、記憶の中にある父親とよく似た笑顔の恋人・王(ワン)の存在。
ある日、王は小町に思いがけない告白をする。
僕は死神なんだ…と。
王の告白を機に、二人の小町は自らの夢や執着、
男たちの醜い欲望に翻弄され始める――。

CAST

小町 / ハンナ・チャン Hanna Chan

1993年生まれ。女優・モデルとして香港・日本で活躍中。
初主演映画『G Affairs』が2018年の台北金馬影展 Taipei Golden Horse Film Festivalにて公式上映。翌年日本でも『G殺』として、大阪アジアン映画祭にて上映された。
その他、『SPL狼たちの処刑台』(17)も日本でも公開され、吉開菜央監督作品短編映画『Grand Bouquet』(19)に主演した。

小町 / エリズ・ラオ Eliz Lao

女優・モデルとして香港・マカオで活躍。
主な出演作に、映画『Fig』(15)、『Empire Hotel』(18)、『Ina and the Blue Tiger Sauna』(19)、『Years of Macau』(19)などがある。また、『Crossing』(18)、『Madalena』(21)など、ショートフィルムや劇場でも活動。近年では、バレエとコンテンポラリーダンスを学び始めるなど、今後が楽しみな期待の若手である。

王 / SOKO和泉素行 Izumi Soko

1979年生まれ。日本語と広東語を駆使し、TVCMや映画/ドラマ出演、雑誌モデルなど、香港・日本でマルチに活躍中。近年は香港地上波TVBドラマ『救妻同学会』、衛視ムービーch./テンセントビデオ『Stained』など、話題作のドラマへの出演が相次いでいる。

黄 / ウェスリー・ウォン Wesley Wong

1987年生まれ。香港出身。
父に映画『検事Mr.ハー 俺が法律だ』(89)などで有名な俳優、メルヴィン・ウォン。
母にドラマ「上海グラント」や『Mr.Boo!ミスター・ブー』などに出演した大女優、アンジー・チウを持つ。主な出演作に『パシフィックリム アップライジング』(18)がある。

濱津隆之 Takayuki Hamatsu

1981年生まれ。埼玉県出身。
2018年公開の映画『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督)にて主役を演じ、
同作が8部門で優秀賞を受賞した第42回日本アカデミー賞では優秀主演男優賞を受賞。
2020年1月から放送のテレビ東京ドラマ25「絶メシロード」では連続ドラマ初主演も務めた。
映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』や、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」にも出演し活躍の場を広げている。

ジョシー・ホー Josie Ho

1974年生まれ。香港出身。
マカオのカジノ王、スタンレー・ホー氏の娘にして、歌手兼女優。
2003年、映画『豪情』により、第23回香港アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝く。
主な出演作に、映画『エグザイル/絆』(06)、『ドリームホーム』(10)、『全力スマッシュ』(15)、『怨泊』(20)などがある。近年は映画『パーティで女の子に話しかけるには』(17)など、プロデューサー業でも活躍している。

AUTHOR

芥川龍之介

1892年3月1日生まれ。東京都出身。
牛乳製造販売業を営む一家の長男として出生。1914年処女作を発表後、翌1915年に代表作の一つである『羅生門』を本名、芥川龍之介名義で発表。その後次々と名作を生みだしつつも、1921年より次第に心身が衰え始め、1927年、35歳で死去。死因は致死量の睡眠薬を飲んでの服毒自殺が有力視されている。

「二人小町」
芥川龍之介の戯曲。初出は「サンデー毎日」[毎日新聞社、1923(大正12)年]。
生前の単行本収録はなく、没後「芥川龍之介全集」第10巻に収録された。
生きるために女の性を武器にする物語であり、芥川のジェンダー観を語る上で重要との評価がある。

DIRECTOR

曽根剛

『リフレインの鼓動』(2021)が京都国際映画祭で上映、『ゴーストダイアリーズ』(2020)が2021年劇場公開。『透子のセカイ』(2019)が上海国際映画祭で、韓国で制作した『ゴーストマスク?傷』(2019)がモントリオール世界映画祭で上映される。ほか『台湾、独り言』『パリの大晦日』『口裂け女 in LA』などを監督。2018年ヒット映画『カメラを止めるな!』撮影を担当し、日本アカデミー賞優秀撮影賞。

THEATER

都道府県
劇場
公開日
東京
アップリンク吉祥寺
公開終了
大阪
シアターセブン
公開終了
名古屋
シネマスコーレ
公開終了
マカオ
澳門大會堂
公開終了
マカオ
永樂大戯院
公開終了
マカオ
UAギャラクシーシネマ
公開終了
マカオ
CGVシネマズ マカオ
公開終了
香港
ACX Cinemas
4/21~4/26
香港
MCL Cinema Art House
4/21~4/26
香港
Cine-Art House
4/21~4/26
香港
The Metroplex
4/21~4/26
香港
Lumen Cinema
4/21~4/26

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